DARK BLUE 「今、助けるからな!」周囲に張り詰めた静寂を打ち消すように、俺は乱暴にドアノブを回す。……開かない。両手でノブを握り、渾身の力を入れて回す。……開かない。気が狂ったように何度も回し続ける。……開かない。(鍵が必要なのか…!?)だが、今更探しに行っている時間はない。開かない。開かない。開かない。開かない。「イヤァアアアアアアアッ!!」扉の向こうから鼓膜を切り裂くような彼女の慟哭が届く。凍りつく指先、痺れる体、込みあげてくる嘔吐感。焦る思い、湧き上がってくる激情。『絶望』という名の悪夢が俺の体を包み込む。頭の中で人の形をした悪魔が薄笑いを浮かべている。どうする事も出来ない。すぐ近くにいるのに。囚われた君は、もう戻らない。戻らない。俺の叫びは届かない。もう、届かない。永遠に… |
病院ソドム 半年前に派遣切りにあい、ネカフェ暮らしを続ける主人公は、裏アルバイトサイトで、奇妙な書き込みを見つける。『若くて体力のある方求む。成功報酬1億円。暴れて騒ぐだけの簡単なお仕事。おそらく1日で終わります。』「報酬1億円」というにわかに信じがたい内容だったが、軽い気持ちで申し込んでみたのだった。仕事当日、病院で主人公を待っていたのは完全武装した奇妙な覆面男!!たじろぐ主人公だが、同様の戦闘服と覆面を与えられ、断る間もなく、覆面男の‘ニコニコマン’の仲間にされてしまう。そして、ふたりはクリスマスイブに夜の病院へ突撃を開始した。 |
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